石原慎太郎が89歳で死んだ。わしより20歳上だったのか。
作家としてはあまり興味がなかった。
あの人は政治家が自分の表現の場だったと思う。
あんな壮健だった男が、晩年はヨチヨチ歩きになって、
死んでいくのだから、わしの作家生活もあと10年と考えて
おいた方がいいだろう。
『コロナ論』は今年いっぱいで終わりだ。
コロナ禍を永久に終わらせたくない馬鹿がいるが、まさか
来年まで続くとはいくら何でも思えない。
パンデミック(実はインフォデミック)の教訓として、未来の
日本人に残しておくことは『コロナ論』シリーズに封じ込める。
個人的に言えば、ウイルスと人間の関係と、生命観が分かり、
勉強になった。
「よしりん辻説法」は今年『恋愛論』として出るが、すでに
続きを連載しているから、2巻までで終わりだ。
恋愛に関して描き切ってしまって終わらせる。
『ゴー宣』はまだまだ続く。
まだ『ゴー宣』スタイル(わしが主人公)で描かねばならない
テーマがあるからだ。
あらたな「論」を来年始める。
時事問題は『小林よしのりライジング』で細々とやっていこう。
動画はわしの表現の場ではないと分かった。
コロナ禍だから、たまたま人が生きる活力が欲しくて見に
くるだけだ。
漫画家としての可能性を探る表現は、年内に出す予定の
「ファクターZ」だ。
全くの新境地だから、これが成功したらさらに表現の領域を
拡げる。
失敗したらまた新たな可能性を探るだけだ。
あと10年で小林よしのりの表現を出し切って、スタッフの
老後を保障しておかねばならない。
「公」と「私」のバランスをとらなければ、いい仕事はできない。
あと10年で表現し終わったら、安楽死の可能性を探りたい。
しかし今はバイアグラの可能性も探りたい。